能登半島地震から5か月が経過しました。現地では復旧が進められていますが、今なお避難生活を余儀なくされている住民も少なくありません。災害発生時には、災害本部や地方議会、議員間、そして住民を含む全体でのコミュニケーションが重要となります。また、災害後に議会の機能をいかに維持するかも重要な課題となっています。今後、地方議会は多発・激甚化する災害にどのような備えをするべきなのでしょうか。今月号では、能登半島地震の現地ルポをはじめ、想定される南海トラフ大地震の対策を講じる議会、過去の大雨災害の教訓を後世に伝えようとする議会などの事例を交え、災害時における地方議会の役割を考察していきます。
6月号特集:災害前・災害後に議会はどう動くべきか?
巻頭言 室崎益輝(神戸大学名誉教授/石川県防災会議・震災対策部会長)
「災害の時代」における地方の地域防災を考える
① 特集
災害前後の議会・議員と住民とのかかわり
鍵屋 一(跡見学園女子大学教授)
多発・激甚化する災害に対し議会機能をどう維持するか 福島県双葉町議会の取組みを中心に
林 紀行(日本大学法学部教授)
被災者の人権や尊厳を護るために、避難所の改善を!
石井美恵子(国際医療大学大学院災害医療分野教授/国際医療福祉大学大学院災害保健医療研究センター副センター長)
災害時に被災住民の声をいかに集めるか
財前貴玄(Gcomホールディングス株式会社 地方行政経営研究所)
② 現地報告
愛知県田原市
南海トラフ巨大地震から住民を守るために
中神靖典(愛知県田原市議会議長)
広島県坂町
豪雨災害の教訓を後世に伝えるために
川本英輔(広島県坂町議会議長)
③ 現地ルポ
能登半島地震の「事実」を知る 単純化された教訓より、正解が一つではない現実を
葉上太郎(地方自治ジャーナリスト)
④ 連載
教養講座 議会のデジタル化をはじめてみよう!
長内紳悟(一般社団法人地方公共団体政策支援機構 代表)
第3回 議会はデジタルで一体何がしたいのか?
議員研修講座 シリーズ 女性議員はどうすれば増えるのか
菅原文子(北海道厚真町議会議員)
シリーズ第33回 女性が活躍する社会を作り上げるのも女性自身 常にアンテナを立てて政策に活かそう
地方議会最前線 ──「開かれた議会」を創る(リレー連載)
山岸絵美理(大月市立大月短期大学准教授)
第3回 山梨県都留市議会 多様性と持続可能性のため子どもの声を活かす
職員研修講座 地方議会事務局Q&A 議員をサポートする秘訣を教えます
吉田利宏(議会事務局実務研究会 議会アドバイザー)
第3回 議員提出条例案の「パブコメ」
随想 地方議会について考えたこと
吉野 孝(早稲田大学政治経済学術院教授)
シリーズ 第39回 「最小参加社会」の到来と地方議会
⑤ 広報・研修資料
議会広報紙を見やすく、わかりやすく
佐久間智之(PRDESIGN JAPAN株式会社代表取締役)
自己満足型の議会広報から脱却を!
⑥ 議員インタビュー
議会人の声 「月刊 地方議会人」に想う 第14回
「議員って楽しそう」と、興味関心を持つ人を増やしたい!
戸谷ひとみ(島根県飯南町議会議員)
⑦ 議長会ニュース
全国市議会議長会・全国町村議会議長会