令和4年度予算政府案は、令和3年12月24日に閣議決定されました。一般会計予算の規模は、107兆5964億円(前年度比9867億円、0.9%増) であり、いわゆる「16か月予算」の考え方の下、令和3年度補正予算と一体として編成し、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期しつつ、「成長と分配の好循環」による「新しい資本主義」の実現を図るための予算としています。成長戦略として「デジタル田園都市国家構想」の観点から地方創生推進交付等による支援を行い、分配戦略として、看護、介護、保育、幼児教育等の現場で働く方々の処遇改善や人への投資を推進する施策等に取り組むこととしています。今月号では市区町村議会と地方財政に焦点をあてながら「新年度政府予算をどう見るか」について詳しく解説していきます。
3月号特集:新年度政府予算をどう見るか 市区町村議会と地方財政
巻頭言 小西砂千夫(総務省地方財政審議会会長)
コロナ禍で続く異例の財政運営と国と地方の負担区分
① 特集
令和4年度の地方行財政の課題と展望
池田達雄(総務省大臣官房審議官(財政制度・財務担当))
小規模自治体の困難にどこまで応えるか ― 新年度予算を考える
谷 隆徳(日本経済新聞編集委員)
地方の視点からみた令和3年度補正/4年度予算
星野菜穂子(地方財政審議会委員)
② 新年度政府予算に見る各府省の重点施策
1)内閣府「地方創生関連に1058億円 デジタル田園都市国家構想で地域活性化」:共同通信社
2)総務省「2021年度比0.8%減、16兆4624億円計上」:共同通信社
3)厚生労働省「1.1%増の33兆5160億円、高齢化で過去最大規模」:時事通信社
4)農林水産省「『16ヶ月予算』で米需給安定や新規就農支援、環境負荷低減、輸出を推進」:日本農業新聞社
5)文部科学省「デジタル、リカレント教育、医療人材育成などに目配り」:読売新聞社
6)国土交通省「盛り土対策に力点 苦境に立つ観光・交通支援」:共同通信社
7)経済産業省「2.2%減の1兆2257億円 脱炭素、経済安全保障の確立に重点」:時事通信社
8)環境省「2050年脱炭素実現に『先行地域』選定」:毎日新聞社
③ 特別寄稿
コロナの影響を受けた公営企業への対応 -地方議会人の審議活用のために-
鈴木 豊(学校法人青山学院常任監事/青山学院大学名誉教授)
④ 特別寄稿
議会と議員に関する地方自治法での明文化と国民の意識について
青木信之(全国都道府県議会議長会 事務総長)
⑤ 第36回町村議会広報全国コンクール総評・講評
岩手県岩泉町が混戦を制し、17年ぶり3度目の頂点に輝く
全国町村議会議長会
⑥ 時流観望
首相、「ワクチン」と「ウクライナ」で苦闘 =感染ピークアウト、国会順調も支持率低下=
泉 宏(政治ジャーナリスト)
⑦ 連載
教養講座 地方議会人のための予算・決算入門 ー議会の監視・政策提言力を高めよう
佐藤綾子(富山国際大学 教授)
第11回 財務情報活用のための支援体制の構築へ
議会運営講座 ポイント別でわかりやすい! 地方議会・議員の基礎知識
鵜沼信二(元全国都道府県議会議長会 事務局次長)
第15回 請願・陳情
議員研修講座 シリーズ 女性議員はどうすれば増えるのか
酒元法子(石川県能登町議会議員)
シリーズ第6回 挑戦する気持ちを後押しできる身近な存在に
変える議会、変わる議会 ―改革はどこまで進んだか
人羅 格(毎日新聞論説委員)
第12回 議会モニターなど住民参加を「なり手」対策につなげる=長野県飯綱町・高山村議会=
随想 地方議会について考えたこと
稲継裕昭(早稲田大学政治経済学術院 教授)
シリーズ 第12回 シビックテックとは何か