令和元年度の総合労働相談件数の統計(令和2年7月発表)をみると、いじめ・嫌がらせ(8万7570件)、自己都合退職(4万81件)、解雇(3万4561件)、労働条件の引下げ(2万9258件)と、いじめ・嫌がらせの占める割合が、約46%に及んでいます。労働現場において相当数の労働者がいじめ・嫌がらせに苦しんでいることが統計からも示唆されています。地方議会においては、どうでしょうか?NHKが2019年1月から3月に実施したアンケート「議員32000人大アンケート」によれば、別の議員からセクハラ・パワハラがあると回答した地方議会議員が14%に達しています。今月号では、「議会とハラスメント」について具体的な対応策・現地事例について解説していきます。
5月号特集:議会とハラスメント
巻頭言 上野千鶴子(東京大学名誉教授)
女性議員の受けるハラスメント
① 特集
女性の政治参画への障壁の実態等について 地方議会議員等へのアンケート調査結果概要
林 伴子(内閣府男女共同参画局長)
ハラスメントをなくすため議会は何に取り組むべきか
太田雅幸(弁護士)
地方自治体のハラスメント防止対策の現在、そして未来
高嶋直人(人事院公務員研修所客員教授)
リアルな地方議会議員のハラスメント 対策はどうするの?
小田理恵子((社)官民共創未来コンソーシアム代表理事、元川崎市議会議員)
② 現地報告
埼玉県川越市
議員のハラスメント防止の条例制定への経緯
大泉一夫(川越市議会議員倫理条例策定会議委員長)
愛媛県松山市
議会のハラスメント対策と男女共同参画の実効的取組み
大亀泰彦(松山市議会議員)
③ 特別寄稿
標準会議規則の改正について
全国市議会議長会/全国町村議会議長会
④ 時流観望
首相、コロナ第4波で緊急事態再々宣言=トリプル選「全敗」で政権運営に黄信号点滅
泉 宏(政治ジャーナリスト)
⑤ 連載
教養講座 地方議会人のための予算・決算入門 ー議会の監視・政策提言力を高めよう
佐藤綾子(富山国際大学 教授)
新連載 第1回 予算・決算議案審査への アプローチ
議会運営講座 ポイント別でわかりやすい! 地方議会・議員の基礎知識
鵜沼信二(元全国都道府県議会議長会 事務局次長)
第5回 日常の議員活動
議員研修講座 まち・ひと・しごと創生法・第2期戦略 ー市町村議員のためのガイドブック
牧瀬 稔(関東学院大学法学部地域創生学科 准教授/社会情報大学院大学 特任教授)
第11回 「雇用増」の基本的な考え方
変える議会、変わる議会 ―改革はどこまで進んだか
人羅 格(毎日新聞論説委員)
第2回 国に「オンライン本会議」解禁促す 民・学とも連携し、さらに改革を追求 茨城県取手市議会(下)
随想 地方議会について考えたこと
三浦まり(上智大学法学部 教授)
シリーズ 第2回 ジェンダー視点から見る議員活動におけるハラスメント
⑥ 市町村議会広報クリニック
吉村 潔(エディター・広報アナリスト)
たきざわ市議会だより(岩手県滝沢市議会)
郡上市 議会だより(岐阜県郡上市議会)
喜多方 市議会だより(福島県喜多方市議会)