厚生労働省「国民生活基礎調査」によれば、65歳以上の人がいる世帯のうち、三世代同居の割合は1980年には50.1%と半数を占めていましたが、1990年には39.5%、2016年には11.0%にまで減少しており、昨今では高齢者の半数以上は、夫婦のみか、ひとり暮らしが現状といえます。このように「老後は子どもと関係なく暮らす」というライフスタイルが当たり前になると、子々孫々継承することを前提としてきたお墓のあり方や、お墓に対する価値観そのものにも変化が生じてきています。今月号ではお墓をめぐる様々な問題への行政の対応や、高齢の地域住民へこれから必要な支援などについて、解説していきます。
8月号特集:これからのお墓をどうするか
巻頭言 玄侑宗久(臨済宗福聚寺住職・作家)
お墓と「治山」「治水」
① 特集
墓地をめぐる現代的問題
小谷みどり(シニア生活文化研究所 所長)
現代における墓地行政と地方自治体の課題
横田 睦(公益社団法人 全日本墓園協会理事・主管研究員/NPO法人 日本環境斎苑(火葬場)協会常任理事)
墓地行政における福祉的観点の成立と課題─コミュニティに生き貢献したことの証としての墓地
辻井敦大(日本学術振興会 特別研究員)
② 現地報告
神奈川県横須賀市
いま、なぜ、行政の終活支援が必要なのか―市民の尊厳を守りたい……遺骨が鳴らす警鐘と市の責務
北見万幸(横須賀市福祉部福祉専門官)
愛知県長久手市
市営卯塚墓園の成り立ち~墓参者にやさしい墓園とするために~
児玉 剛(長久手市くらし文化部環境課)
③ 特別寄稿
公職選挙法の一部を改正する法律についてー選挙公営の拡大と供託金制度の導入ー
全国町村議会議長会
④ 時流観望
安倍政権、相次ぐ迷走で 国民の不安拡大=感染「第2波」でGoToトラベル大混乱=
泉 宏(政治ジャーナリスト)
⑤ 連載
教養講座 市町村議員のためのわかりやすい新地方公会計
一般社団法人 青山公会計公監査研究機構
第4回 行政コスト計算書の意義と読み方の基本的知識
議員研修講座 まち・ひと・しごと創生法・第2期戦略 ー市町村議員のためのガイドブック
牧瀬 稔(関東学院大学法学部地域創生学科 准教授/社会情報大学院大学 特任教授)
第3回 人口減少の克服を実現しつつある事例紹介
⑥ 市町村議会広報クリニック
吉村 潔(エディター・広報アナリスト)
いせ市議会だより(三重県伊勢市議会)
いよ議会だより(愛媛県伊予市議会)
みずなみ議会ちゃんねる。(岐阜県瑞浪市議会)