2020年は、新型コロナウイルスの流行による地域産業への影響、オリンピック・パラリンピック後の需要減など、地域社会への懸念材料を多く抱えた年となっています。さらに、「子育て」「教育」「男女共同」等社会的な改善に財政がいかに向き合うかも争点となります。加えて、財政や予算制度に組み込まれた、構造的であり、確実に発生する課題(臨時財政対策債処理問題や上下水道・病院を中心とする地方公営企業問題、人口減・高齢化に伴う歳入・歳出構造の根底的変化など)も数多くあります。議会の予算審議で、単年度予算の歳入・歳出に焦点をあて議論することは、財政民主主義の原点であり、同時に単年度を越えた将来の財政の姿を「見える化」した議論が必要とされています。今月号は新年度政府予算と地方財政対策について各識者と記者目線から詳しく解説していきます。
3月号特集:新年度政府予算と地方財政対策
巻頭言 宮脇淳(北海道大学法学研究科・公共政策大学院教授)
議会の予算審議と財政情報の進化
① 特集
令和2年度の地方財政計画等について
谷 史郎(総務省大臣官房審議官 財政制度・財務担当)
令和2年度地方財政計画と社会保障
小西砂千夫(関西学院大学 教授)
アナリストが予算を読み解くー2020年度一般会計予算と地方財政収支見通し
末澤豪謙(SMBC日興証券金融経済調査部担当部長/金融財政アナリスト)
令和2年度政府予算と地方の景気
谷 隆徳(日本経済新聞編集委員)
② 8府省記者クラブ 各府省の重点施策
内閣府:共同通信社
「地方創生戦略第2期を推進関係人口拡大で移住者増狙う」
総務省:共同通信社
「地方の防災梃入れ革新技術で創生図る」
厚生労働省:時事通信社
「『氷河期世代』に重点支援=過去最高の33兆円に・厚労省予算案=」
農林水産省:日本農業新聞社
「転作助成を拡充中山間支払いは一部見直し」
文部科学省:読売新聞社
「PC『1人1台』が新時代のスタンダードに教育のICT化に重点」
国土交通省:共同通信社
「強靱化特別措置が最終年度2021年度以降の穴埋め、焦点に」
経済産業省:時事通信社
「『5G』時代へデータ連携加速」
環境省:毎日新聞社
「地球温暖化や海洋プラごみ対策を重視」
③ 時流観望
「コロナ肺炎」対応で政権批判拡大=「桜」は散らず、検察首脳人事も火種に=
泉 宏(政治ジャーナリスト)
④ 第34回町村議会広報全国コンクール総評・講評
埼玉県寄居町議会が史上初の快挙、3連覇を達成!
全国町村議会議長会
(審査委員:山田貞雄、長岡光弘、芳野政明、吉村潔)
⑤ 連載
教養講座「新地方公会計統一基準による地方公会計整備の審議活用」
鈴木 豊(青山学院大学名誉教授/学校法人青山学院常任監事/公認会計士)
連載第11回 地方公営企業会計の審議での活用
議員研修講座 具体例から学ぶ地方財政の基礎知識
新川 達郎(同志社大学大学院 総合政策科学研究科 教授)
連載第10回 地方財政の硬直化と健全化
議会紹介R-1
田口 一博(新潟県立大学准教授)
連載第9回 人を育て、議員も育つ=高知県議会=
⑥ わがまち自慢
秋田県仙北市
鹿児島県与論町