議会紹介Ver.4 第27回
議会における政策づくり=これまでの「議会改革」をふり返って=
地方議会人本文内の注釈:
【注】
※1 日本公共政策学会 公共政策教育の基準に関する検討委員会が策定した大学の「学士教育における公共政策学分野の参照基準」参照。同学会ホームページ
http://www.ppsa.jp/kaiinjoho.html 2015年10月20日。
※2 公益財団法人全国市町村研修財団の市町村職員中央研修所(市町村アカデミー:JAMP)、全国市町村国際文化研修所(国際文化アカデミー:JIAM)、総務省自治大学校などをはじめとする研修機関では従来から多くの政策研修が講述、演習の事例研究として行われています。
※3 徳島県町村議会議長会では平成29年度から県議長会の議員研修を単独議会毎に要望されたテーマで開催しています。
※4 21世紀の初め頃の地方分権改革では、当初、事務処理権限の移譲が中心だったが、それ以降は国の中央省庁が政策と政策を実行するための施策を決めることから地方自治体が施策の一部を地方自治体が決められるように中央省庁による基準の「義務付け・枠付けの緩和」が進められてきました。しかし、それら基準の多くは非常に技術的で、条例で決めるにしても、議会が政策的に発想して工夫を行うことは困難であったのではないでしょうか。
※5 日本ではあまり耳にしない言葉ですが、議員に政策の実現を働きかける専門家(ロビイスト)や、多くの関係者が一斉に議員に働きかける草の根(グラス・ルーツ)ロビイングが、アメリカでは一般に存在しているそうです。現在の地方議会にも自治体の区域内に住所はないけれど、問題解決のためにたとえば意見書の提出に協力してほしい、というような陳情が郵送で送られてくることがあります。このような場合、議会宛に送るのではなく、議員に送って趣旨に賛同してほしいというようになれば、ロビイングと言うべきなのかもしれません。
※6 国会では自由討議は数回の実施で中絶してしまい、地方議会でも会議規則に規定は設けられたものの実際に行われた例にはまだ接していない。しかし、最近よく言われる「議員間討議をやろうとしてもやり方がわからない」という場合には参考にすべきことであると思う。なお、旧制度下の議会では本会議で普通に議員間の意見交換が行われる、また議員が政策の提案を行う「建議委員会」なども活動していた。昭和戦前期~30年頃までの議会は今日からみると、のびのびと発言・活動している。各議会で往時の会議録を見直してほしい。
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