条例を作る・活かす ー議会力を高めるためにー
吉田利宏 著(議会事務局実務研究会/議会アドバイザー)
価格:2,640円(税込・送料別)A5判 266頁
2019年12月18日発行
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書籍概要:「議会が変わった」、「議会を見直した」と住民が実感できる改革につなげるためには、議会の様々なルールを見直し、 議会基本条例の理念に基づく改革を定着させなければなりません。しかし、情報を手に入れ、政策を形作り、そして、その政策を条例化する…。そうしたことに悩みや不安を感じている議会・議員の方々は多いのではないでしょうか?本書は、そうした悩みや不安を解消するために、議会アドバイザーであり、長年、衆議院法制局で法律案や修正案の作成に参画した著者が「わかりやすく」かつ「具体事例」を交えながら解説します。条例に対する技術を高め、不安を解消するためのアイデアが見つかります!!
書籍項目:
1章 議会基本条例をめぐる状況 ①
1 議会基本条例を定めないことのススメ!?
2 議会基本条例を定めることの意義
3 議会基本条例の規定を書く視点・読む視点
(1) それぞれの議会基本条例の目指すところを知る
(2) 誰に対する規定なのかと合わせて文末を気にする
2章 議会基本条例をめぐる状況 ②
1 結婚のスピーチと議会基本条例
2 議会基本条例を受けた議会例規の整備
(1) 議会の例規の世界
(2) 議会基本条例が例規に与える影響
3 議員報酬と議員定数の考え方
(1) 船幽霊に杓を投げるな!
(2) 議員報酬の額の基準
(3) 議員定数を考える視点
3章 住民とつながる ①
1 住民とつながる理由
2 請願・陳情の位置付け
(1) 取扱いの違いを埋める
(2) 「紹介議員の説明」の落とし穴
(3) 請願者などの意見を聴くことは重要か
(4) 気になる審査未了、趣旨採択
3 参考人・公聴会の利用
4章 住民とつながる ②
1 議会報告会の復活
(1) 議会報告会の衝撃とその後
(2) 議会報告会を生き返らせるために必要なこと
(3) 議会報告会を続ける意味
2 広報広聴の充実
(1) ウェブサイトを「広聴」バージョンにする
(2) 議会だよりの改革
3 進化する住民参加
5章 議決責任など
1 議決責任の意味
2 会議の原則公開
3 各議員の議案に対する賛否(表決)の公表
(1) 公表の意義
(2) 公表の運用
(3) 公表の方法
4 傍聴について
(1) 「傍聴人取締規則」から「傍聴規則」へ
(2) 不必要なルールを減らす
6章 一問一答方式の導入と反問権
1 一問一答方式の導入
(1)一般質問が注目される理由
(2)個々の議員のスキルを高める
(3)制度として改善すべきこと
(4)議会として住民を意識する
2 反問権(反論権)をどう認めるか
(1)反問権と反論権
(2)一問一答方式と反問権との関係
(3)方式のバリエーション
(4)一般質問の改革は入口であって出口
7章 行政監視から政策提案へ ①
1 政策提案は行政監視の延長線上にある
(1) 「いい条例案はあるか?」には答えられません
(2) 「政策形成過程の説明」の条文の意味
(3) 議会基本条例制定後にすること
2 議決事件の追加
(1) 追加事件(事項)の定め方
(2) 議決事件追加の意味合いと視点
3 文書質問
8章 行政監視から政策提案へ ②-政務活動費を生かす
1 政務活動費を巡る状況
2 政務活動費に関する規定
3 使途基準と手引き
(1) 使途基準
(2) 手引きなどへのスタンス
(3) 事務局を味方につける
9章 行政監視から政策提案へ ③-政務活動費を生かす2
1 100条16項の意味
(1) 透明性確保の裏にあるもの
(2) 100条16項を担保する条例上のくふう
2 第三者機関の利用
3 関係書類の公表
4 後払い方式の検討
(1) 後払い方式の心配事
(2) 議会事務局の負担を減らす方法
5 視察(調査)報告書の公表
6 適正化の意味
10章 行政監視から政策提案へ ④
1 委員会の所管事務調査の利用
(1) 委員会が「通過機関」になってない?
(2) 注目される所管事務調査
(3) 所管事務調査から政策をつむぐ
(4) 政策検討会の利用
2 議会事務局と議会図書室を政策提案モードにする
(1) 議会事務局の改革
(2) 使える議会図書室へ
11章 信頼できる議会を目指して ①-議事機関としての議会
1 二元代表制の勘違い
(1) 唄を忘れた金糸雀(カナリヤ)
(2) 自治体議会の特徴
(3) 「二元代表制の一翼を担う」という意味
(4) 議事機関としての議会
2 議事機関としての役割を果たす
12章 信頼できる議会を目指して ②-住民とともに歩む議会
1 議員への情報・住民への情報
(1) 「独り占め」を求める人
(2) 「住民との情報の共有」の意味
2 議会への住民参加
(1) 参加を普通にする環境整備の必要性
(2) 検討の視点
(3) 住民の政策作りへの参加
(4) 「コミュニティの維持」という役割
13章 会議規則の整備 ①
1 議会例規の手当の必要性
2 会議規則の改正の意味
3 議長・副議長の立候補(所信表明)
4 自由討議(議員間討議)
5 文書質問
6 公聴会・参考人
14章 会議規則の整備 ②
1 会議規則改正の心得!?
2 「通年の会期制」と「通年議会制」に伴う手当
(1) 通年の会期制と通年議会制
(2) 一事不再議についてのくふう
(3) 発言の取消し又は訂正についてのくふう
3 協議等の場の追加
4 請願・陳情の改革
(1) 陳情の扱い
(2) 請願書への押印
(3) 請願の審査結果
(4) 請願の通知
15章 傍聴規則の整備
1 厨房が片付いていない料理店は……
2 改正忘れの手当
3 資料の提供などの実現
4 傍聴人の住所、氏名などの記載
5 撮影・録画などの制限
6 児童や乳幼児の入場制限
7 委員会についての傍聴規則の整備
16章 議員提案条例の今
1 議会は条例案を作らない?
2 議会から提案される条例案は増えたのか?
3 議会から提案される条例案は変わったの?
(1) 複数の議会で提案されている条例
(2) 乾杯条例が多い理由
(3) 法律補完型条例
(4) 各部署にまたがる事項に関する条例
(5) 親和性のある条例、ない条例
4 実効性の壁を破る
17章 条例のつくり方 (手続編)
1 条例作りの手間
2 議員立法の方法
(1) 地方自治法が定める議案の提出
(2) 条例案提出のパターン
(3) 案文化の手順
(4) パブコメの実施
(5) 執行部との調整
(6) 検察との協議
3 提案理由と想定問答
18章 条例のつくり方 (内容編)
1 条例のつくり方による分類
2 理念条例
3 法律補完型条例
4 その他の政策条例
19章 条例のつくり方(内容編 ) ②
5 住民の声から政策を作る
(1) 条例化することの意味
(2) 住民の声を政策に変える
6 調査(リーガルリサーチ)の技術
(1) 他の自治体の条例のリサーチ
(2) 条例の解説や政策のリサーチ
20章 政策条例を見る視点 ①
1 まず目から肥えてくる
2 条文の構成
(1) 本則と附則
(2) 本則の4部構成
3 題名、目次、前文
(1) 題 名
(2) 目 次
(3) 前 文
21章 政策条例を見る視点 ②
1 総則の目の付け所
(1) 目的規定
(2) 趣旨規定
(3) 定義規定
(4) 基本理念
(5) 責務規定
(6) 財政上の措置
2 実体的規定の目の付け所
3 雑則の目の付け所
4 罰則
22章 法令用語 ①
1 法令用語を知る意味
2 基本的法令用語解説 ①
(1) 条文の構造を見抜く用語
(2) 繰り返しを避けるための用語
終章 法令用語 ②
1 基本的法令用語解説 ②
(1) 広がりを示す用語
(2) 似たような用語の区別
2 条例のメンテナンス