今月号では「安心・安全に子どもを育てる」を特集しました。今、わが国は、安心して子どもを生み、育てるということが難しい時代、困難な社会になってきているといわれています。それは、子どもを育てる環境の変化に伴い、かつて子どもを生み、育ててきた家庭やそれを支えてきたはずの地域社会の子育て機能の低下が大きく影響していると考えられるからです。例えば現代の親子関係の問題をはじめ、いじめ、不登校、ひきこもり、さらには貧困問題、自殺、児童虐待など、大きいそして深刻な社会環境問題となっているのです。今や、家庭や地域社会は、子どもにとって『安心・安全な居場所』とは言えなくなっているのではないでしょうか。今月号では、子どもや子育て家庭の親、そして地域住民を巻き込んだ居場所づくりを実践している具体例を紹介し、少子高齢化が大きく進む一方、夢や希望を持ちにくくなっている現代にあって、子ども・子育て支援に対する社会の関心を高め、相互理解と協力のネットワーク形成を進める地域づくりの重要性を解説しています。
7月号特集:安心・安全に子どもを育てる
巻頭言 近藤 弥生(足立区長)
子どもの貧困対策これまでの道のり、そして未来へ。
①特集
子ども・子育て支援新制度における「量的拡充」及び「質の向上へ」
松川勝輝 (内閣府子ども・子育て本部参事官「子ども・子育て支援担当」付企画第1係長 )
子どもや子育て家庭を取り巻く現状とこれからの子育ち・子育て支援
八重樫牧子 (福山市立大学 名誉教授)
子どもの貧困問題における地方公共団体の役割・対策について
荒井 崇 (東北大学法学研究科・公共政策大学院教授)
子ども虐待防止のため課題・自治体間情報共有
野澤 和弘 (毎日新聞論説委員)
②現地報告
青森県・鰺ヶ沢町
地域による子育て支援、母子支援センターの取り組み
鰺ヶ沢町福祉衛生課母子支援センター
三重県名張市
名張版ネウボラ ~妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援~
西嶌 知子(名張市役所 福祉子ども部 理事 兼 子育て世代包括支援センター長)
③時流観望
総裁選を「3選」の”消化試合„に-首相=会期大幅延長でライバルも縛る強かさ=
泉 宏(政治ジャーナリスト)
④連載
教養講座 「議会基本条例を議会に活かす・住民に活かす」
吉田 利宏(議会事務局実務研究会 議会アドバイザー)
連載第15回 ー傍聴規則の整備
議会紹介・連載
田口 一博(新潟県立大学准教授)
連載第25回 県議会会派のネットメディア戦略 ー新潟県議会自由民主党ー
議員研修講座「議会と予算決算」
新川 達郎(同志社大学大学院 総合政策科学研究科 教授)
連載第2回 決算審議の要点
⑤市町村議会広報クリニック
吉村 潔(エディター・広報アナリスト)
⑥特別寄稿
「田園回帰」に関する調査研究報告書の概要について
三好 健太郎(総務省地域力創造グループ 地域自立応援課 過疎対策室 課長補佐)
⑦わがまち自慢
福岡県福岡市
都市・自然・歴史、食が融合したまち 福岡
広島県坂町
親から子へ、子から孫へと歴史・文化・地域を守っていくことのできるまちづくり
⑧新連載・地方議員のための健康と暮らし
第1回 喫煙と受動喫煙
須原 宏造(青梅市立総合病院呼吸器内科医師)