2020年6月末、第32次地方制度調査会から「2040年頃から逆算し顕在化する諸課題に対応するために必要な地方行政体制のあり方等に関する答申」が出されました。答申では、2040年までの「人口構造の変化」、「インフラおよび都市空間の過剰」、「技術の進展による今後予想できない新たな技術が登場する可能性」、「ライフコースや価値観の変化・多様化」、「大規模災害のリスク」や審議中に生じた新型コロナウイルス感染症のリスク・課題が加えられています。今月号では、この答申の内容を読み解きながら、2040年問題にむけて地方議会の果たすべき役割について解説していきます。
9月号特集:第32次地方制度調査会の答申をめぐって
巻頭言 金井利之(東京大学法学部・大学院法学政治学研究科 教授)
地制調答申から逆算して自治体が真剣に考えるべきことは何か?
① 特集
第32次地方制度調査会最終答申の読み方
堀内 匠(地方自治総合研究所 研究員)
2040年問題と地方議会
山下祐介(東京都立大学人文社会学部 教授)
議員のなり手不足対策と兼業禁止規定の緩和 ―地域の実状に見合った議会制度改革を
牛山久仁彦(明治大学政治経済学部地域行政学科長・教授)
議会改革と地方自治制度改革 ―2040年頃の地域社会を考える討議空間の創出
江藤俊昭(山梨学院大学法学部 教授)
② 現地報告
長野県上田市
上田地域定住自立圏構想の取組み
柳原 渉(長野県上田市政策企画部長・上田地域定住自立圏連絡協議会 幹事長)
鳥取県日南町・日野町・江府町
県と町の「連携」で動き出す小規模自治体の未来 ~鳥取県と日野郡3町の取組み事例から
宮本圭子(鳥取県西部総合事務所日野振興センター 課長補佐)
③ 時流観望
首相が持病再発で突然の退陣表明 =「安倍政治継続」で菅後継固まる=
泉 宏(政治ジャーナリスト)
④ 連載
教養講座 市町村議員のためのわかりやすい新地方公会計
一般社団法人 青山公会計公監査研究機構
第5回 官庁会計方式の限界と新地方公会計の活用 =夕張市を事例として=
議員研修講座 まち・ひと・しごと創生法・第2期戦略 ー市町村議員のためのガイドブック
牧瀬 稔(関東学院大学法学部地域創生学科 准教授/社会情報大学院大学 特任教授)
第4回 「ターゲティング」を基調とした人口減少克服事例
⑤ 市町村議会広報クリニック
芳野政明(広報・編集コンサルタント)
みなのまち議会だより(埼玉県皆野町議会)
ふくろい市議会だより(静岡県袋井市議会)
みさと議会だより(秋田県美郷町議会)